【美と若さの新常識】(NHKBSプレミアム)2017年5月11日放送
体臭の悩み解決! におい美人のテクニック
日増しに暑くなってくると、気になってくるのがカラダのにおい。自分のにおいは、自分で気がつくのが難しいうえ、周囲の人が遠慮して注意してくれないのが厄介だ。
前編では、女性の「加齢臭」が何と30代から始まることを一目瞭然の実験で明らかにしたが、後編では、最新研究でわかった驚きのにおいケア方法を紹介する。
ナイロンタオルのゴシゴシ洗いは、よけいにクサくなる
番組の中で、女性にとってイヤ~な実験をした。においが脳に与える影響を研究している星薬科大学の塩田清二教授が、自ら開発したヘルメット状の装置を、Tシャツを着た2人の女性にかぶせ、お互いのTシャツのにおいをかがせた。この装置は脳の各部分の血流の変化を読み取り、どの部分が活性化したかわかる。2人とも相手のにおいをかいだ時、脳の「覚せいする」部分が活性化した。「クサイ」を反応したのだ。ところが、2人に自分のTシャツのにおいをかがせると、「鎮静化する」部分が反応した。自分のにおいに、むしろリラックスしたのだ。
塩田教授「このように、誰でも他人のにおいにクサイと反応しますが、自分のにおいには気がつかないものです」
ゲストのグラビアアイドル・吉木りさ「(身をよじって)うわ~、やだ、やだ!」
MCのお笑い芸人・後藤輝基「さて、自分のにおいの元をどうしたら断つことができるか、番組では、いまだかつて専門家も行なったことがない、大実験を敢行しました」
におい研究のエキスパート、日本福祉大学の西村直記准教授が40~50代の男性4人に、次の3つの方法で体を洗ってもらった。
(1)1日目=シャワーで流すだけ。
(2)2日目=手のひらの泡洗い。
(3)3日目=ナイロンタオルでボディーシャンプーを使い、ゴシゴシとしっかり洗う。
それぞれの方法で洗う前に、体中の皮脂を布で採取し、皮脂の量とにおいの強さを測った。場所は額・首・耳の後ろ・胸・背中だ。さらに洗った直後、1時間後~6時間後と計7回測定し、変化をグラフで表した。西村准教授は、4人合わせて累計約3000か所もの皮脂の量とにおいを測る大仕事だった。
その大調査の結果、意外なことがわかった。最終的に皮脂の量とにおいが一番少なかった方法は、手のひらによる「泡洗い」だった。2番目が「シャワー」で、皮脂の量とにおいが一番ひどかったのが、「ゴシゴシ洗い」だった。洗った直後は、「ゴシゴシ洗い」の皮脂がほぼゼロで、一番落ちていた。ところが1時間後、「ゴシゴシ洗い」の値がドンと増え、「泡洗い」の倍ぐらいになった。そして6時間後、皮脂はどんどん増え、においは何と洗う前の2倍強くなった。これでは、何のために洗ったかわからない。