「これほど決めてきた知事はいないんじゃないでしょうか!」――。
東京都の小池百合子知事が2017年5月19日の定例会見で、一部から出ている「決断できない知事」との批判を一喝した。豊洲移転を決めた「前任者」への皮肉も織り交ぜつつ、自らへの批判に真っ向から反論した。
記者会見で机をドン!
いまだに結論が出ない築地市場の豊洲移転問題に、2020年東京五輪・パラリンピックの費用負担をめぐるドタバタ。こうした点を引き合いに、小池氏を「決断できない知事」だと批判する動きが、都議会自民党の所属議員を中心に広がっていた。
5月19日の定例会見で小池氏は、記者から「決断できない」との批判についてどう感じるかと問われると、
「これほど決めてきた知事はいないんじゃないでしょうか!自らのことを決め、そしてスパンと決められるものは決めてきた」
と机を両手でドンと叩きながら一喝。続けて、「例えば豊洲の問題などは中途半端に決めたから私は立ち止まった」として、
「早く早くと言っている人たちは、何か都合が悪い人たちなんじゃないかと思います。もちろん早いに越したことはありませんが、拙速という言葉もございますので」
と皮肉っぽく述べた。
その上で、「余計なことかもしれませんが...」として、都が新しい視察船として約20億円の豪華クルーザーを発注したことに批判が出ている点にも言及。「改めて見直しをしている最中です」と明かした上で、
「(視察船は)セレブばかりが乗る船だという風に喧伝されているけれども、都民も毎年1万2000人乗っています。それで、(今回の批判を受けて)あの船に乗りたいという人が殺到していまして、むしろ、クローズアップされているんです」
と笑っていた。
なお、今回の小池氏の「反論」について、ツイッターやネット掲示板では、
「えええ? 『自らのことも決め?』 離党できずにいるのに?」
「お言葉ですが。。。。。。。。なにを、決めたのかな?」
といった意見が出ている一方で、
「じゃあ決められる知事って誰?メディアが勝手に結論を急かしてるだけじゃない?」
といった反応も見られる。