「ステージ4」から闘った男
医療法人輝鳳会・がんのクリニックはウェブサイトで、肺腺がんは進行のスピードが速いと説明している。一方で、早期だと5年生存率は80%に達する。
2010年6月に肺腺がんを宣告され、14年2月に亡くなった音楽デュオ「東京プリン」の故・牧野隆志さん(享年49)の場合、がんが見つかった時点で既に「ステージ4」になっていた。当時の牧野さんのブログを読むと、胃の辺りに痛みを感じて病院で診察を受けたところ、心臓と肺に合わせて2リットルもの水がたまっていたという。その水からがん細胞が見つかり、レントゲンやCT(コンピューター断層撮影)検査の結果、肺に悪性腫瘍があると診断された。その後入退院を繰り返し、がんと闘ったが宣告から3年半で力尽きた。
肺腺がんの場合、体調不良を自覚する頃には相当進行している可能性が高い。逆にがんが早い時期に見つかれば、完治への道は大きく開ける。それだけに定期的な健診を受け、自分の体をチェックするしかない。