老化・病気のカギを握るテロメア ヨガとジョギングが健康長寿にいい理由

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テロメアが短くなると、細胞は大事な仕事をさぼる

   米国予防医学研究所のディーン・オーニッシュ所長は、日常の生活習慣を全般的に変えることで、テロメラーゼを上げる方法を考案した。がん患者にめい想も含めて、次のプログラムを5年間実践してもらった。

   (1)まず有酸素運動。1日30分のウォーキングを週に6日行う。

   (2)次に野菜中心の食事。動脈硬化を防ぐ、オメガ3脂肪酸が豊富な野菜や豆類などを中心にすえ、そうした食材を使った調理法も学ばせる。

   (3)そして、週に1度のカウンセリング。グループのメンバーと対話を重ね、家族や地域の人間関係の大切さを再認識してもらう。

オーニッシュ所長「愛情は大切です。孤独で気分が沈んでいる人はテロメアが短く、3倍以上も病気になりやすく、早死にする傾向にあります。この生活習慣を5年間続けてもらったところ、参加者のテロメアは平均で10%も伸び、がんの進行も遅らせることができたのです」

   こうしたテロメアの不思議さについて、MCの武田真一アナが、テロメアや老化について研究している石川冬木・京都大学大学院教授と、予防医学が専門でめい想にも詳しい石川善樹医師に聞いた。

   ――人はなぜ老いるのか、その謎を解く鍵がテロメアにあるのですか。

石川冬木教授「テロメアが短くなると、細胞はやらなければいけない仕事をさぼってしまいます。例えば皮膚の細胞はコラーゲンを分泌し、皮膚に張りを作るわけですが、テロメアが短くなるとそれをしません。だから年を取ると皮膚がたるみ、しわができるわけです」

   ――テロメアは、ストレスによって縮まり、さらには病気にも関係しているという報告がありますが、どういうことですか。

石川冬木教授「例えば、タバコをたくさん吸うことを考えましょう。タバコをたくさん吸うと、それがのどや肺の細胞のストレスになり、テロメアが短くなります。すると、細胞がやるべき仕事をしませんから、だんだんと息が苦しくなり、場合によっては肺がんができたりします。テロメアの短小化はそういった恐ろしい病気につながると考えられています」
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