燃費不正のダメージ小さかった東南アジアや中国
今期(2018年3月期)の純損益は、680億円の黒字に転換すると予想した。営業利益は2017年3月期の51億円から700億円に急増する見込み。回復の「エンジン」となる、部品の共同購入など日産自動車との提携による相乗効果は250億円に上るとはじいた。世界販売台数は、日本や東南アジアで伸ばし、17年3月期の92万6000台から11%増の102万9000台まで回復させるとしている。益子社長は「業績のV字回復で信頼を取り戻す」と強調した。
三菱自は2018年3月期から3年間の中期経営計画を策定中だ。これまで100万台前後だった世界販売台数を、20年3月期に一気に125万台まで増やす目標を掲げる方針だ。ゴーン流の「コミットメント」経営で、年10%近い拡大を図る。燃費不正データ問題を起こした国内販売は、もともと全体の1割程度。東南アジアや中国など日本以外ではそのダメージはもともと小さいため、可能だと考えているようだ。