菅長官「厳粛に受け止め、安定的な皇位継承の検討を進めていきたい」
眞子さま婚約報道から一夜明けた5月17日、菅義偉官房長官は午前の記者会見で、皇族減少の問題について見解を問われ、「政府はこれ(「とりまとめ」)を厳粛に受け止め、引き続き安定的な皇位継承の検討を進めていきたい」とした。
ただ、眞子さま婚約を機に議論が「加速」する可能性について問われると、菅氏は「政府としては各政党・各会派における協議を見守ってもらいたい。現段階ではこれ以上のことは申し上げるべきではないと思う」と言うにとどめた。
民進党も女性宮家の創設に意欲的だ。蓮舫代表はフェイスブックで17日、眞子さま婚約を受け、「立法府の一員として皇室減少との現実に正面から向き合うことも大きな課題と深く認識をします。天皇陛下のご退位を実現する特例法案の国会での審議が準備されています」として、皇族減少問題の議論の本格化を希望。「女性宮家の創設等」について政府が結論を出す時期をめぐって「国会の審議においては期限を区切った形で結論を出す方向で議論してほしいと思います」とした。
女性宮家をめぐっては、これまで何度も議論が浮上しては停滞してきた。
旧民主党政権時代の12年10月には、当時の野田佳彦首相が女性宮家創設の必要性を唱える論点整理をまとめたが、同年12月の総選挙で自民党への政権交代が起こり、白紙状態になった。
さらにさかのぼると、04年に当時の小泉純一郎首相は、男性皇族が40年間誕生していなかった状況を受けて「皇室典範に関する有識者会議」を設置した。会議は女性宮家の創設容認を含む報告書をまとめ、小泉氏は皇室典範改正法案の国会提出に意欲的だった。それが06年10月に悠仁さまが誕生すると、皇位継承問題に一応の解決をみた自民党内で慎重論が強まり、法案提出は結局されずじまいだった。
今回の眞子さま婚約の知らせにより、女性宮家創設の議論は本格化するのか。