三菱UFJ、融資を「要管理債権」に
三菱UFJフィナンシャル・グループは2017年3月期決算で、東芝向けの融資を「要管理債権」に引き下げた。他のメガバンクからは「メインバンクではないとはいえ、三菱UFJが債務者区分を引き下げれば、他行も引き下げに動かざるを得ない」という指摘が出ている。要管理債権への引き下げは、多額の引当金を積まなければならなくなるため、メインバンクといえども、新規融資に二の足を踏む可能性が高まるというわけだ。東芝はメガバンクの支援すら揺るぎ始める可能性を抱えている。
その上、東芝が監査法人をPwCあらたから別の監査法人に変更する検討を行っているとの一部報道があった。「PwCあらたは、相当に気分を害したのではないか。両者の関係が簡単に修復できるとは思えない」(他の監査法人関係者)、「PwCあらたとの協議は難航している」(メインバンク)とされ、監査承認にはまだ時間がかかる見通しだ。
次のヤマ場は6月末。東芝が有価証券報告書を関東財務局に提出する法定期限だ。それまでに監査は終了するのか。東芝が存続できるかは、なお霧の中だ。