巨人の中継ぎ陣が踏ん張れない。2017年5月13、14日の広島との2連戦は2対11、1対8と計19失点で連敗。そのうちなんと7回以降で11失点、13日は3人、14日は5人の中継ぎをつぎ込んでこの惨状だった。
しかも先攻の巨人は両試合ともに9回の守備がなかったため、中継ぎが投げたのはいずれも7、8回のみ、つまり4イニング大量失点という酷さだ。
広島と対照的な継投
13日は先発のマイコラスも6回5失点と先発の役割を果たせなかった。ただ6回1死1、3塁の場面では、広島・田中広輔の飛球を右翼手の橋本到が本塁へ悪送球し、3走が生還、1走を進塁させており、拙守の責任も大きい。
問題の中継ぎ陣は、8回に登板した3番手・篠原慎平(26)が2死から連続四球。代わった4番手・中川皓太(23)は四球を挟んで本塁打を含む3連打を浴び、一挙6失点で試合を決められた。
炎上は翌日も変わらなかった。先発・田口麗斗(21)は、6回3失点と何とか先発の役目を果たしたものの、2番手・宮國椋丞(25)は7回に2失点し、1イニングも持たずに降板。
さらに8回1死から登板した乾真大(28)はいきなり2連打を浴びると、暴投で2、3塁のピンチを招く。スクイズ狙いの石原慶幸にも暴投し、走者2人が生還するという「自爆」が起きて3失点。この回だけで3人の投手を費やした。
一方の広島は先発・九里亜蓮が6回1失点、その後は一岡竜司、ジャクソン、今村猛がきっちり1イニングずつ無失点で継投したのとは対照的だ。
高橋由伸監督は「選手がベストを尽くしてくれないと」と吐き捨てた。
広島戦唯一の勝利はエース・菅野の完封試合
広島には今季ここまで8戦して1勝7敗で56失点と、巨人の全123失点のうち半分近くを叩き出されている天敵。唯一の勝利はエース・菅野智之の完封によるものなので、中継ぎ陣が登板した上で負けた7戦で56失点を喫したことになる。
3位・巨人にとって2位・広島は首位・阪神を追うために負けられない相手だが、直接対決で惨敗続き。広島とは3ゲーム差に開いた。
15日付の日刊スポーツでは、不振で2軍調整中の森福允彦と、15年ドラフト1位で16年1軍1登板の桜井俊貴を昇格させるのが濃厚という。
ツイッター上でも巨人のリリーフ陣への厳しい見方が目立っていた。
「同じ打者に繰り返し打たれる。工夫が見られないのが残念」
「貧打と頼んないリリーフ陣。広島には4連敗」
「中継ぎが使えないから見たくないのに先発が7回も持たないから使わざるを得ない現実。なんか全てにおいて巨人オワコンだよな。斜陽なんてもんじゃねぇ」