厚労省、全国の「ブラック企業」リストを公表 効果については疑問の声も

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   厚生労働省は2017年5月10日、同省ウェブサイトの「長時間労働削減推進本部」ページ上で違法な長時間労働や過労死、賃金未払い、事故につながる事案などが認められ、送検された企業のリストを公開した。

   同省の発表資料によると掲載期間は公表日からおおむね1年間とされているが、是正や改善が認められた場合は掲載期間中でも削除される。

  • 多少の抑止効果は期待できるか
    多少の抑止効果は期待できるか
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300社以上の企業名がリスト化される

   公開された企業名は2016年10月1日から2017年4月18日までに労働基準関係法令違反があった企業334社分。2016年12月に長時間労働を苦に社員が自殺し、強制捜査を受けた電通なども含まれる。

   これまでにも全国の都道府県労働局が個別に公表することがあったが、今回から厚労省もウェブサイトも含め、全国統一的にすべての企業名が公表される。

   公表された企業の大半は「高さ6.8mの屋根に手すりなどを設置せずに作業を行わせた」といった労働安全衛生法違反や最低賃金法違反が多いが、「36協定(労使協定)の延長時間を超える違法な時間外労働を行わせた」として労働基準法違反に問われた企業も含まれている。

   ただし、長時間労働や違法な時間外労働は企業側がタイムカードのデータを改ざんするなどして隠ぺいする例もあると指摘されており、ツイッター上などでは「どれだけ公表されても根本的な解決には至らないのでは」と、企業名公表の効果を疑問視する声も見られる。

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