最初から長打力による威圧で
ペゲーロは元大リーガーなのだが、その内実は数年の内に数球団も渡り歩いた、いわば二流選手である。通算成績を見ても出場試合は100ちょっと、打率は2割に満たないし、三振数は試合数をかなり超える。
それを承知で2番に起用した梨田監督の采配が成功している。
昨年の楽天は5位。浮上のためには先制攻撃と考えたのだろう。三振のリスクより長打力による威圧を取ったといえ、それが当たったというわけである。
ペゲーロ2番は「梨田マジック」ともいえる。
この2番打者で効果を上げているのがDeNAも同じだ。梶谷がペゲーロのように本塁打をよく打っている。5月6日には満塁本塁打を放った。一時期、3番を打ったが、2番に戻ってからチームも勝率5割に届いた(11日)。
梨田監督は投手の使い方でも新人を大胆にマウンドに送っている。
マジック監督といえば、昨年の日本ハムもそんな感じだった。栗山監督が大谷を1番に使ったりした。
こういう個性的な戦法は見ていて面白い。プロ野球らしい。
(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)