重症化すると命にかかわる
腹膜炎は早期診断、早期手術が重要とされ、発症から手術までの時間が長ければ長くなるほど死亡率は高くなる。腹膜炎を起こす原因を解消することはもちろん、消化液や膿などで汚染されたおなかの中を生理用食塩水で洗浄する必要もあるのだ。
前述の徳洲会の記述によると、虫垂炎であれば虫垂の切除、胃や十二指腸の穴であれば穴をふさぐ手術などが必要だという。さらに、術後もおなかの中に残っている汚染された液体を体外へ排出するため、「腹腔ドレーン」という管をおなかに通さなければならない。完全に回復するまでかなり時間がかかる病気と言えるだろう。
楽しんごさんは「死ぬ手前くらい」としていたが、我慢をしていると炎症がおなか全体に広がり重症化し、さらには全身に呼吸不全などを起こす例もあり、命にかかわることも珍しくない。激しいおなかの痛みを感じたときは、すぐに医療機関を受診すべきだろう。