人気アニメ「ガールズ&パンツァー」の公式ツイッターなどが、著作権許諾をしていない店をフジテレビ系情報番組「とくダネ!」が紹介したと指摘し、波紋が広がっている。フジテレビでは、「不適切な放送とは考えていない」とコメントしている。
「ガールズ&パンツァー」は、女子高生らが戦車に乗って戦う姿を描いた作品で、2012年からTOKYO MXテレビなどで繰り返し放送された。ファンらからは、ガルパンの愛称で親しまれている。
「作品とは一切関係ありません」
「とくダネ!」は、2017年4月24日朝の放送で、「日本文化の担い手は外国人」の特集を組み、ガルパンキャラのコスプレで有名だというロシア人女性が店長を務める東京都内のメイドカフェを取り上げた。
このカフェは、16年にオープンしたばかりだといい、放送では、ガルパンつながりという男性客らが店内で食事をする様子が映された。そんな中で、メイド服に身を包んだ女性店長が、ガルパンのマークの入った戦車の被り物姿を披露するシーンも流された。
また、店内撮影ではないが、ガルパンのコスプレをした女性店長の写真も放送で映され、「アニメファンの間で有名」などと紹介していた。
ところが、5月8日になって、ガルパンの公式ツイッターが「お知らせ」として、「とくダネ!」の放送内容について次のように言及した。
「報道されました本作品のコスプレ及びカフェについては、公式として著作権許諾したものではなく、作品とは一切関係ありませんのでその旨お知らせいたします」
また、公式ブログでも、「本作品に紐づくような内容の報道がありました」として、同様のお知らせを載せている。
「非公認を宣伝?」「目くじら立てるにはちょっと厳しすぎる」
公式ツイッターなどを運営するバンダイビジュアルは9日、J-CASTニュースの取材に対し、「お知らせに書いた通りですので、現段階ではそれ以上のコメントは控えさせて下さい」と担当プロデューサーが話した。
「とくダネ!」の放送内容について、ツイッター上などでは、様々な議論が出ている。
批判的な声としては、「非公認を宣伝しちゃった?」「ちゃんと調べれば防げた事案」といった書き込みがあった。一方で、店内に戦車の被り物が置いてあったといった状況に、「目くじら立てるにはちょっと厳しすぎるような気もする」との意見も出ている。
フジテレビの企業広報部は5月9日、取材に対して、「制作の詳細についてはお答えしておりませんが、不適切な放送とは考えておりません」とコメントした。