野村克也「梅野には反省してほしい」
今季ほぼ全試合に出場し、正捕手に定着している梅野は「出られているからこそ、去年までとは違う色々な配球で、パターンも変えながらやれている」という。これまでは「その日の良い球」を多く含むリードだったが、今はそれぞれの打者との前回対戦時のデータをもとに「根気よく、根拠のあるサインを出せる」と口にした。「毎試合意味のあるゲームができていると思う」と積み重ねを実感している。
一方で、野村氏は伸び盛りの25歳に「愛のムチ」を見舞った。5月7日放送の「S☆1」(TBS系)で野村氏は、7日の試合、5回表の2死1、2塁で丸佳浩(28)を迎えた場面の梅野のリードを分析。カウント1ボール0ストライクからのインコースに要求したことに「キャッチャー野村としては頭に浮かんでこない」と厳しい表情を見せ、カウント2-2からインコースにミットを構えた際にも野村氏は首を傾げた。その投球は一ゴロで打ち取ったが「結果オーライ。狙われてるじゃん。これで満足していたらダメだ。間違っていたか正しかったか、梅野には反省してほしい。俺にはこの配球は間違い」と喝を入れた。
ただ、野村氏は「梅野って、俺んとこにあいさつに来た。まったくつながりがないのに、だよ。プロ野球界に60年いるけど、配球のことで色々聞いてきたのはこいつだけ」とその熱意に驚いた様子。「優勝チームに名捕手あり。俺が(ヤクルトの監督時代に)良い思いをさせてもらったのは、古田(敦也)のおかげ。キャッチャーというのはチームにとってすごく大事なポジション。ぜひ梅野はきちっとした野球で育ってほしい」と言葉を贈っていた。