韓国を訪れる日本人観光客も増えている
今回の観光局発表について、日本メディアでは例えば時事通信(4月19日)は、「16年度訪日客2482万人 最高更新、アジア中心に増加」(ネット版見出し)と、16年度全体の数字に焦点を当てて報じている。記事本文では、3月の韓国からの旅行者が3割増となり、同月として過去最高になった事にも触れている。
韓国からの旅行客急増について、観光局では、LCC(格安航空会社)を中心とした増便の影響や、SNSを使った九州地方の魅力を訴える訪日旅行プロモーションが訪日需要を押し上げた、と分析している。
こうした傾向は3月に限ったことではない。2016年通年の数字でも、韓国からの旅行客は対前年比27.2%増の約509万人。17年に入ってからも、1月は前年同月比で21.5%増、2月も同22.2%増と増えている。
では、日本からの韓国への旅行客の動向はどうか。韓国観光公社の発表によると、2012年をピークに13年から15年までは減少傾向が続いていたが、16年は一転、前年比23.4%増の約229万8000人となった。17年3月の数字を見ても、前年同月比22.4%増の約27万4000人で、16年6月以降、10か月連続で前年同月比プラスとなっている。
好調な推移を受け、韓国観光公社は17年4月12日、当初「250万人」としていた日本人観光客の年間誘致目標を「300万人」に増やすことを明らかにした。20代から30代の女性個人客をターゲットに、高級スパや漢方スキンケアなどの観光商品を開発し、旅行客増を目指すという。