「我慢しない」がダイエットの王道 糖質控えて食べたいものを食べる(前編)

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オニギリよりステーキの方がダイエットにいい?

   ここで、MCの後藤がクイズを出した。

「ここにオニギリ1個とステーキが1皿あります。ダイエットのためにはどちらを食べた方がいいでしょうか? つまり、どちらが太りやすいかです」

   オニギリ1個(100グラム)は約180キロカロリー、ステーキ1皿(100グラム)は約498キロカロリーだ。誰が考えても、ステーキの方がカロリーは多いから太るに決まっている。――それがこれまでのダイエットの常識だった。

MCの後藤「しかし、糖質制限ダイエットとは、ザックリ言えば、オニギリの代わりにステーキを食べようという方法なのです」

   ゲスト一同が「え~、なんで~?」といぶかる目の前に、オニギリ1個と角砂糖12個が載った皿が運ばれてきた。わかりやすい仕掛けだ。オニギリの糖分は、体の中に入ると角砂糖12個分ものブドウ糖に変わり、血糖値を急上昇させる。しかし、ステーキは血糖値をあまり上げない。

   MCの後藤がまたクイズを出した。

「同じ量の白米のご飯とチャーハンがあります。どちらの方がダイエットにはいいでしょうか?」

   チャーハンは、白米に具材の肉や野菜、アブラが加わっている。今度はチャーハンの方が分は悪そうだが、答えはチャーハンだ。山田教授が解説した。

「非常に難しい問題で、単純にカロリーだけを考えたらチャーハンの方がよくない。しかし、チャーハンはお米がアブラでコーティングされているので、消化吸収がゆるやかなのです。白米は食後30分で血糖値が60ミリグラムも上がりますが、チャーハンは25ミリグラムしか上がりません。また、具材のタンパク質が消化をゆっくりにし、血糖値の上昇を抑えてくれます」

   ここで、伊藤教授が「だからと言って、ステーキやチャーハンの食べすぎはよくありません」とクギをさした。

「カロリーは、やはりとりすぎると太ってしまうことは確かです。ただ、同じカロリーをとっても内容が違うと太りにくくなるというのがポイント。人間の体は糖分をため込むことができない。そのため、糖分を減らすと脂肪を燃やして糖分を作らざるを得なくなる。だから、糖質を減らすとやせやすいのです。ところが、脂肪は体中に十分ため込まれており、食事で少しくらい減らしても体が驚かないから、減量にあまり効果がないことがわかってきました」
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