英語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ラテン語の混合
そんな中、2017年4月23日(現地時間)、ロシアの通信社「スプートニク」(ウェブ版)が、ロシアの研究チームがヴォイニッチ手稿について、新たな発見に成功したと報じた。
モスクワのケルディシュ応用数学研究所のチームが見つけたという解読法は、以下のようなものだ。まず、ヴォイニッチ手稿のテキストからまず母音(と思われる文字)と、単語間のスペースを削除する。これを元に、さまざまな言語との比較を行う。そして、得られたデータの構造を分析すると、その正体は英語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、そしていくらかのラテン語を混合したものだった――というのだ。
とはいえ、この方法では母音がごっそり抜け落ちてしまっているので、正確な意味を読み取ることは難しい。「解読法」がある程度わかった、というだけで、実際の解読はまだ先である。そもそも、これまでにも何人もの研究者が「解読に成功した!」と主張してきたが、広く認められるにはいたっておらず、今回のロシアの研究もその点ではまだ未知数だ。
スプートニクの取材に対し、研究チームの一人はヴォイニッチ手稿の内容について、「阿片を採取するためには、ケシをいつ植えるのがいいのか」というようなテーマが扱われている、との見解を示した。はたして全容解明のときはくるのか。