海外メディアの反応は
安倍首相の自民党総裁としての任期は、18年9月まで。総裁には再選規定があるが、17年3月の党大会で「連続2期(6年)」から「連続3期(9年)」となった。もし18年の総裁選で再選され、3期目に突入すれば、21年9月まで総裁を続けることができる。
「任期中の改憲宣言」ともとれるインタビューを受けて、近隣諸国のメディアも、安倍首相の発言を速報している。中国共産党系の環球時報は、「『戦争放棄』条文残す」の見出しで事実関係を報じ、韓国の公共放送KBSは、
「『戦争できる国』への変身のための憲法改正に没頭する安倍晋三首相」
の枕詞つきだったものの、現時点では発言内容について踏み込んだ論評はしていない。左派のハンギョレ新聞は、
「最近、日本の世論調査の動向を見ると、憲法改正自体には賛成意見がますます増えているが、現行憲法の核心である9条を変えることには否定的な意見が多い」
とした上で、今回の安倍首相の発言は
「実質的に軍隊と同様に活動している自衛隊を憲法に規定する道を提示した」
と解説。その上で、
「日本では安倍政権下での憲法改正が、最終的には9条自体の変更につながるという懸念が強い」
と、将来的には9条の1~2項も改正されることへの懸念を示した。