患者が自分で気がつくことが多い
原因が気になるところだがリスク要因は不明で、飲酒や喫煙などの化学物質による刺激や、歯並びが悪いために歯が常に舌にあたる、合っていない入れ歯や虫歯による刺激などが、舌がんを誘発すると考えられている。
確実な予防法もわからないが、舌という日常的に自分で観察しやすい部位のためか、がん研究センターによると患者の約3分の2は、早い時期に自分で気がついて受診しているようだ。典型的な症状は舌の両脇の部分にできる硬いしこりで、痛みや出血などはないことも多い。舌の先端や真ん中にできることは少なく、舌の下面にできたがんは見落としがちなため、進行した状態で受診する患者も少なくないという。
仮に発見された場合、基本的には手術による切除と放射線治療が中心となり、進行の程度で抗がん剤治療も組み合わせる。末期の場合、切除できないこともある。キルマーの舌の腫れや頭髪が薄くなっていたのも、こうした治療の影響だったのかもしれない。