ゴールデンウイークは出かけても家にいても、量でも回数でも食がすすみがち。とくに近年は、全国各地で「食フェス」や、飲食店での食べ放題企画などが増え、行楽地のイベントでも数々の出店が目から耳から食欲をそそる。
連休中にありがちな、数日間連続の食べ過ぎは代謝の悪化を招いたりするのでご用心。また、食べ物系のフェスやイベントなどでは食中毒にも注意が必要だ。
食べ過ぎると、明けにそのツケ
インターネットでGWのイベントを検索すると、藤まつりやつつじ祭りにまじって、肉フェスやラム肉フェス、ラーメンフェスなどが続々並ぶ。「5月1日から期間限定で3種類の肉料理が食べ放題」「1日20人限定0円で『唐揚げ食べ放題』」「大粒いくら1000円で食べ放題」など、飲食店の食べ放題も多彩だ。
こうしたイベントに出かけずに自宅にいても、テレビを見ながら、読書をしながら、スナックなどをつまむ時間が増え、知らないうちに食べる量は増えてしまいがちだ。
オーストラリアで健康情報を提供しているウェブサイト、オプティマム・ヘルス・ソリューションズに14年12月に掲載された「クリスマスの食べ過ぎは運動で解消」という記事によれば、消費するカロリー以上に摂取すれば肥満につながる。食べ過ぎが2~3日続けば、エネルギー代謝は悪くなるというから注意が必要だ。
同記事では、国際生理学会の機関誌に発表された研究結果を引用し、ウォーキングなどを続ければ、食べ過ぎによる弊害をある程度解消できると述べている。もし食べ過ぎたと感じたら、連休明けから歩くことに努めるのが賢明のよう。
昨年は食肉イベントで...
GWの「食」でもうひとつ用心しなければならないのは食中毒。16年のこの時期に国内2か所で開催された食肉のイベントで、計157人が発症する事態が発生している。患者全員が口にしたのは鶏肉料理で、カンピロバクター菌が検出された。
カンピロバクターによる食中毒事例は16年4月ごろから全国で多発。17年も2月に、山形県の居酒屋で鶏のレバー刺しなどを食べた客らが発症した。カンピロバクターは加熱が不十分な食品が原因になる可能性がある。
キャンプ場などで行うバーベキューや、行楽地に持参する弁当などでも注意が必要だ。気温が高くなると食中毒の原因となる細菌の増殖が加速。バーベキューでは、肉などは加熱を怠らないようにするべきだ。弁当では素材選びに気をつけ、携帯には保冷剤を。