「ありえない」「クソ編集、放送する意味無し」―。
2017年4月28日、「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)で放送された「ワイルド・スピード SKY MISSION」の編集方法に視聴者から怒りの声が相次ぎ、いわゆる「炎上」状態となっている。
地上派テレビでの映画放送の「編集」をめぐっての「炎上」は、フジテレビ系が17年3月に放送したディズニー映画「アナと雪の女王」での「独自エンディング企画」が記憶に新しいが、今回の金曜ロードショーではファンにとって重要な意味を持つシーンが「カット」され、怒りを買っている。
事故死したポール・ウォーカーの回想シーン
今回放送された映画「ワイルド・スピード SKY MISSION」は2015年公開で、「ワイルド・スピード」シリーズの7作目。シリーズの主人公の1人であるブライアン・オコナー役を演じたポール・ウォーカーさんは、同作クランクアップ前の13年11月に交通事故で亡くなっており、これが彼にとっての遺作となった。
同作の本来のラストシーンでは、主題歌「See you again」にのせて、ブライアンが、もう1人の主人公ドミニク・トレットとともに2台の車で並走。ドミニクが「俺たちは兄弟だ」といった言葉をつぶやくと、これまでのシリーズでの印象的なシーンが回想される。回想が終わると、道は2つに分かれ、2台は別の道を進む。その後「FOR PAUL(ポールに捧ぐ)」という言葉が映し出される。ウォーカーさんとの別れを演出したこのラストはファンにとって最も感動的かつ重要なシーンだ。
今回の「金曜ロードSHOW!」では、本編の終盤に「ブライアン役ポール・ウォーカーさんは本作完成前に死去されました」と字幕が入り、その後「FOR PAUL(ポールに捧ぐ)」という文字が書かれた画面を映し出されただけだった。本来の感動的なラストシーンが放送されないと分かったと同時に、ツイッター上には、
「一番カットしちゃダメなところカットするなよ!」
「ありえない」
「見る価値半分以下」
といった声が相次ぎ、俳優の野村周平さんも自身の公式ツイッターで
「1番いいとこカットされてるやんけ!!!」
と反応した。