「おいしく食べる」がダイエットの近道 太って中毒になる「危険な味」と「夢の味」(後編)

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玄米には美と健康のヒミツのパワーがあった

   実は、うま味以外に大屋の食の好みを変化させたものに、玄米が一役買っている。味覚と脳の研究をしている琉球大学の益崎裕章教授がこう解説した。

「玄米に含まれているガンマオリザノールという成分に、味の好みを変えるすごいパワーがあるのです。マウスの実験で、高脂肪のエサを食べ続けたマウスは脳細胞が自殺して、食欲のコントロールが利かなくなります。もっと食べたい、もっとアブラをくれと、どんどん太ってしまいます(前編参照)。しかし、高脂肪中毒になったマウスに玄米を食べさせると、アブラを食べたいという欲求が抑えられてきます。味覚が変わり、それまで100%のマウスが高脂肪のエサしか食べなかったのに、15%が普通のエサを食べるようになりました」

   ガンマオリザノールは米の胚芽や米ぬかだけに含まれるポリフェノールだ。脳で食欲や自律神経をつかさどる視床下部という場所に直接働きかけるので、食の好みを正常に戻すことができるのだ。しかも、血管を広げて血行を良くし、善玉コレステロール(HDL)を増やし、悪玉コレステロール(LDL)を減らす効果がある。大屋が1週間で2キロもダイエットできたのは、うま味プラス玄米パワーのおかげだった。

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