東京都の小池百合子知事は2017年4月29日、幕張メッセ(千葉市)で開催中の「ニコニコ超会議」のステージイベントに登場した。初の女性首相への意欲を問われ、「もう、知事一筋ですよ」と述べ、現時点では首相への意欲を「封印」した。
7月に迫る都議選については、「古い都議会から新しい都議会へ変える」ことを目標として掲げた。具体的な目標議席数は言及しなかったものの、小池氏を支持する勢力で過半数(64議席)を獲得したい考えのようだ。
「評論家が色々遊んでくれてるのは『どうぞご勝手に』」
イベントは、小池氏が、司会の夏野剛氏やコスプレーヤーと壇上で対談する形式で進行。コスプレーヤーが
「今後、都知事の後は総理大臣などは目指しているのか」
と「直球質問」すると、
「もう、知事一筋ですよ。もう、集中」
とかわした。当面は知事職に専念し、国政への意欲は封印する考えのようだ。 それでも夏野氏が横から
「日本初の(女性)総理大臣に一番近い人というのは、小池さんというのは間違いないですね」
と口を挟んだが、小池氏は
「評論家が色々遊んでくれてるのは『どうぞご勝手に』という感じよ」
と一蹴。夏野氏は
「すみません、テレビのコメンテーターなもので...。申し訳ありませんでした」
と引き下がっていた。
都議選の目標は「古い都議会から新しい都議会へ変える」
イベントの主催者からは、「都議選の目標は?」という質問も出た。目標議席数を念頭に置いているとみられるが、小池氏は
「目標?これは、古い都議会から新しい都議会へ変える。それができれば目標達成!」
と述べるにとどめ、具体的な議席数には言及しなかった。
小池氏は、これまでは「都政に集中するため」などとして、自らが事実上率いる地域政党「都民ファーストの会」の役員に就任してこなかった。だが、同会は4月28日、小池氏が特別顧問に就任したと発表していた。「特別顧問」の意味合いを問われた小池氏は、
「特別な顧問。色々なアドバイスをしていく。都政の方も色々とこれまでの検証や見直し作業など推し進めてきた。予算案の編成も大変大きな仕事だった。今、そういったことを進めて、『都民ファースト(の会)』もしっかりと支えていく」
などと応じ、都議選に向けた準備を本格化させたい考えを示した。