早実・清宮、夏の甲子園は難しい? 日大三「清宮キラー」温存で「自信」

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   春季高校野球東京都大会の決勝戦は、「清宮人気」を配慮して初の神宮球場でのナイターで行われた。試合はまれに見る激戦となり、早稲田実業の清宮幸太郎(3年)が劇的な連続ホームランで活躍。4時間超の激戦の末、早実が18対17で日大三を破った。

   しかし、試合直後から「清宮が夏の甲子園に行くのは難しい」との声も出はじめた。日大三が、「清宮キラー」といわれるエース・桜井周斗(3年)を登板させず、小倉全由監督が夏への「自信」を披露したからだ。

  • 春季都大会決勝は、神宮球場でのナイター戦だった(写真は試合当日のものではありません)
    春季都大会決勝は、神宮球場でのナイター戦だった(写真は試合当日のものではありません)
  • 春季都大会決勝は、神宮球場でのナイター戦だった(写真は試合当日のものではありません)

「夏は決勝で早実さんと」

   決勝戦は2017年4月27日に行われ、清宮が高校通算83、84号本塁打を放つなど打線がつながり、18得点を奪った。

   ただし、日大三は桜井を登板させなかった。桜井は16年11月の秋季東京都高校野球大会決勝の早実戦で、チームは敗れたものの清宮から5打席連続三振を奪った「清宮キラー」。17年4月28日付のデイリースポーツによると、小倉監督は春季大会決勝では桜井を登板させない旨を明かしていた。

   今大会10日の4回戦、15日の準々決勝、23日の準決勝でいずれも先発で好投してきた桜井だが、小倉監督は決勝で「他の投手陣の見極め」を優先した。さらに「夏は打倒・早実しかない」と、夏の甲子園予選を明確に意識した発言を繰り出した。

   この春季大会は関東地区大会の出場校決定戦を兼ねているが、東京都は2枠あるため、決勝進出の時点で早実と日大三の出場は決まっていた。日大三は18失点での敗北となったが、チームの結果より選手1人1人の内容を重視していたといえる。さらに、夏の東京都西大会では春の優勝校が第1シード、準優勝校が第2シードになる確率が高く、そうなると両校は別ブロックに分かれるため、決勝戦まで対戦することがない。そうした点からも、日大三のエース温存という選択は夏を見越した戦略といえる。

「早実は投手がネックなのに、まだ改善されてない」

   一方、勝ったとはいえ決勝で17失点した早実は、かねてから言われてきた「投手力」の課題が改めて浮き彫りになった。池田、服部、石井、大垣ら今大会を通じて継投してきた投手陣が登板したが、初回から4失点と安定しなかった。早実は22日の準決勝・国士舘戦でも初回に5失点し、16対8と乱打戦の末に勝利している。9日の4回戦・共栄学園戦も10対6での勝利と、打線が爆発力を誇る一方で守備には不安がよぎる。

   夏の甲子園予選は西東京地区の1枠を争う両校。ツイッター上ではこんな声が飛び交っていた。

「問題は早稲田実の投手陣やな」
「日大三が桜井温存してあの試合だったことを考えると早実が夏に甲子園出るのは難しそうだな 清宮がいくら打っても足りないんじゃなかろうか」
「なんで日大三高があんなに点取られたか不思議だったけど、エースの桜井君を最後まで温存させてたのか。夏に向けてという意味では、小倉監督の方が上手かもしれないなぁ」
「早実は投手がネックなのに、まだ改善されてない。日大三のエースを差し引いて今回の結果なら、優勝も素直に喜べないよ?」
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