見るたびにイラッ! SNS「間接自慢」なぜやめられないのか

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   「間接自慢」という言葉がネットをにぎわしている。

   SNSに投稿する写真に、投稿内容とは関係のない高級ブランド品や異性との交際などを思わせるものを写り込ませ、間接的に「金持ち感」や「幸せ」をアピールすることを指す言葉だ。

  • また自慢してるよ……
    また自慢してるよ……
  • また自慢してるよ……

「必死すぎてイタイ」

   たとえば、

「カフェでひとやすみ」とコーヒーカップを写しつつ、後ろに高級ブランドバッグを写り込ませる。
「新しいネイルできました!」と手を写しながら、左手薬指のリングがキラリ。
「渋滞中......」と嘆きながら、はっきりと映り込む外車のエンブレム......といった具合だ。

   ストレートに、「このバッグ素敵でしょ」「彼氏と結婚間近なの」「新車買ったんだ」とは言わず、あくまで投稿を見た人に「それ新作だよね」「いつ結婚するの!?」と褒めてもらうのが目的とみられる。

   もちろんこういった写真を好意的に見る人は少なく、「必死すぎてイタイ」「めんどくせえwww」「自慢するならストレートに自慢してくれたほうが見てるほうも気持ちいいよ」という意見が大半だ。

   AbemaTVで、4月20日放送の「恋のポイント村本くん」の中でも、「インスタに命をかけてる男が嫌」という、女性出演者の発言で盛り上がった。彼女のインスタフォロワーに、「いかにも俺、金持っているよ」アピールをしてくる男性がいるという。

「『現実逃避してきます』ってパスポートだけでいいのに、わざわざルブタン(編集部注:クリスチャン ルブタンのこと)の財布や、トゲトゲ(編集部注:ルブタンの象徴的デザイン)の靴を写り込むようにして撮っているんですよ。わざわざその足先いります?」
    「『疲れたー』という写真で、東京タワーの夜景写り込ませてタワーマンション住んでますアピール(笑)」

と、一刀両断。彼女に言わせれば、その男性のインスタ画面の7割が自慢だという。

   相手にイラッとされることは明白なのに、間接自慢をやめないのはなぜか。心理学者の杉山崇氏に話を聞いた。

なぜ「直接自慢」投稿しないのか

「まず、こういうことをする人たちは、『自分大好き』な人たちです。人に見せることで自分を見ている、自分に酔いしれると言っていいでしょう。相手からどう見られるかと、写真を投稿した心地よさを天秤にかけたとき、心地よさの方が勝ってしまうため、投稿し続けるのです」

   また、特に男性は「尊敬してねアピール」も入ってくるという。ブランドアイテムや住んでいる場所などをさりげなく写し込むことで、尊敬して欲しいという心理が働くという。

   ただ、こういった自分への肯定や自己確認は、人間にとって必要なことで、多少あってもいいのだが、杉山氏は「SNSが普及してから、度が過ぎているなとは思う」と話す。

   では、どうして彼らは「直接自慢」投稿しないのだろうか。

「ソーシャル文化特有のあからさまに目立ちたくない、という心理もあるでしょう。もうひとつは『たいしたことないよアピール』です。あえてそれに触れないことで、自分にとって高級バッグや外車はたいしたことないんだ、ということを伝えている。あくまで日常であることを見せ、自分をさらに上に見せたいという心理です」

   SNSが普及する前は、自己主張が強いロゴのブランドをさらに目立たせて着ていた人もいた。杉山氏は、「時代が変わり今はソーシャルが舞台になったのでしょう」と、分析している。

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