トランプ氏「北朝鮮と外交的解決、難しい」 ICBM発射実験の深刻度

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   米国のトランプ大統領が北朝鮮情勢についてさらに厳しい見通しを示した。2017年4月27日(米東部時間)にロイター通信が行ったインタビューの中で、北朝鮮を「最大の地球規模の脅威」と表現し、「物事は是非外交的に解決したいが、それは非常に難しいことだ」と述べた。

   一方で中国の習近平主席については「非常に懸命にやろうとしていると信じている」と述べ、中国が北朝鮮に圧力をかけることへの期待感を示している。

  • 大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ミニットマン3」の発射実験の様子。4000マイル(6400キロ)以上飛行したという(米空軍撮影)
    大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ミニットマン3」の発射実験の様子。4000マイル(6400キロ)以上飛行したという(米空軍撮影)
  • 大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ミニットマン3」の発射実験の様子。4000マイル(6400キロ)以上飛行したという(米空軍撮影)

上下両院議員に異例「情勢説明会」開いた直後

   インタビューは、トランプ氏が4月29日に大統領就任から100日を迎えるのを機に行われた。トランプ氏は

「北朝鮮と大規模な紛争に発展する可能性がある」

とも述べた。インタビュー前日の4月26日には、上下両院議員に対して北朝鮮情勢に関する説明会を開いたばかり。トランプ政権がこういった説明会を開くのはきわめて異例で、情勢への危機感を反映しているとの見方も出ている。

   習近平氏については、

「非常に懸命にやろうとしていると信じている。もちろん、彼も混乱や死を目にしたくはないだろう。彼はいい人で、私は彼のことを、かなりよく知っている」

と述べた。北朝鮮が暴発しないための対応を改めて求めた。

   実際に中国は、北朝鮮への圧力を強めている。ティラーソン国務長官は4月27日放送のFOXテレビのインタビューで、中国が北朝鮮に対して核実験を行わないように警告しており、仮に行った場合は

「中国が独自制裁に踏み切ることを、中国は北朝鮮に対して通告した」

ことを中国側が米国に連絡してきたことを明らかにした。

ミニットマン、6400キロ以上飛行して目標に落下

   米国側も備えを進めている。米空軍は4月26日、ミサイルやロケットの発射拠点として知られるヴァンデンバーグ空軍基地(カリフォルニア州)で大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ミニットマン3」の発射実験を行ったと発表した。ミニットマン3は戦略核の運搬手段として知られるが、今回の実験は爆弾を搭載しない状態で行われた。米メディアによると、4000マイル(6400キロ)以上飛行し、太平洋のマーシャル諸島クェゼリン環礁の目標に落下したという。発表では、北朝鮮を名指しこそしていないものの、

「今回の実験で米国の核抑止力を示した」
「戦闘に対応可能な核システムの有効性と即応性を検証する上で、今回のような発射実験は不可欠だ。そういった意味で、今回の実験が成功したことは非常に重要」

と実験の意義を強調し、北朝鮮を強くけん制した。

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