2017年4月19日、スポーツ庁がゴールデンウィーク中の登山事故防止を呼び掛けている。
同庁によるとGW前後の春山では天候に関する不適切な判断や不十分な装備、体力的に無理な計画によって遭難事故が発生し、例年、死亡・行方不明者の比率も比較的高いという。
登山計画書の作成は必須
スポーツ庁の発表資料「春山も雪崩・滑落・天候の急変に要注意」によると、GW中の遭難者に占める中高年登山者の割合は7~8割と高く、転・滑落、道迷い、転倒などの事故が多発している。
今の時期はふもとの天候が初夏の状態でも、山では天候が急変して降雪や吹雪による冬山に様変わりし雪崩が発生することもある。春山に対する認識が甘く、特に天候に関する不適切な判断から、遭難に至ることが多く見受けられるとしている。
同庁は遭難事故のリスクを減らす方法として「登山計画書を作成する」「単独登山を避ける」「対象山域の最新情報を入手する」などを挙げ、入山中に考えられるリスクを整理して、リスク回避の対策を前もって立てることを推奨。
また長時間の行動によって登山中は想像以上に体力、集中力は落ちることから、意識的に仲間と声を掛け合う、こまめに休憩を取る、糖分・水分補給などで心身をリフレッシュするといった点にも留意し、気象状況の変化によっては下山する勇気を持つよう呼びかけている。