自民・二階氏がメディア批判 反論したキャスター、スルーした番組

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   自民党の二階俊博・幹事長(78)が、「1行悪いところがあると『首を取れ』と言う」と、メディア批判を展開した。復興相だった今村雅弘氏(70)辞任のきっかけとなった、東日本大震災をめぐる「東北でよかった」発言の報じ方を受けての感想を述べたものだ。

   二階氏発言を報じるテレビのニュース番組の取り上げ方は様々で、論評なしで発言を伝える番組がある一方、キャスターが反論する局もあった。中には発言自体を扱わない番組も。

  • 「とくダネ!」キャスターの小倉智昭氏
    「とくダネ!」キャスターの小倉智昭氏
  • メディア批判を展開した二階俊博氏(2016年10月撮影)
    メディア批判を展開した二階俊博氏(2016年10月撮影)
  • 「とくダネ!」キャスターの小倉智昭氏
  • メディア批判を展開した二階俊博氏(2016年10月撮影)

星浩氏「問題の深刻さを理解していない」

   二階氏は2017年4月26日、東京都内で講演を行い、今村氏の失言をめぐる報道の態様を厳しく批判した。

「政治家の話をマスコミが余すことなく全部記録して、その中で1行悪いところがあると『これはけしからん』『すぐに首を取れ』と。なんちゅうことですか。そんな人は、はじめから排除して入れないようにしなければ駄目だ。人様の講演会に来て、じーっと聞いて、1つでも悪いことがあればそれを持って首を取る」

   これに先立つ25日、今村氏は東日本大震災の被害について「社会資本などの毀損も、いろんな勘定の仕方がある。25兆円という数字もある。これはまだ東北で、あっちの方だったからよかった。これがもっと首都圏に近かったりすると...」と発言。「東北でよかった」との言葉は、被災地への配慮を欠いているとして各メディアが批判的に報じ、今村氏は26日に復興相を辞任した。

   26日夜の民放キー局の報道番組を見ると、二階氏のメディア批判に対し、「NEWS23」(TBS系)では星浩キャスター(61)が「二階幹事長は問題の深刻さを理解していないのではないか、という気がする」としたうえで、

「僕らマスコミ、メディアは視聴者や読者の目線で事実を伝えて、それを分かってもらおうとしている。その報道を今回国民の皆さんが見て、本気で怒っている。その怒りを二階さんも気づくべきだと思う」

と反論した。

   一方、「報道ステーション」(テレビ朝日系)では、二階氏のメディア批判発言を講演の映像を使って報じたが、キャスターを含め、スタジオでは発言に対する反論コメントはなかった。「ユアタイム」(フジテレビ系)は、二階氏の発言を同様に映像で報道し、スタジオに識者を招いて取り上げたが、キャスターが直接主張する場面はなかった。「NEWS ZERO」(日本テレビ系)では二階氏の発言自体が報じられなかった。

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