ハコスカの熱気、今いずこ スカイライン60周年と「これから」

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現行GT-Rも発売から10年

   その反省から、1989年に生まれた8代目(R32型)は、再び「走り」重視の引き締まったボディーに戻り、4代目以降途絶えていたGT-Rも復活。GT-Rは1993年発売の9代目(R33型)と1998年発売の10代目(R34型)でも続いたが、ファンの多くは「スカイラインがもっともスカイラインらしかったのは、8代目のR32型」と口をそろえる。

   その後、2001年発売の11代目(V35型)は、名前こそ国内では「スカイライン」だが、エンジンは伝統の直列6気筒から効率重視のV型6気筒に変わり、海外ではインフィニティブランドで発売されるグローバルカーに生まれ変わった。それまでスカイラインは根強いファンの多い日本市場を重視して開発されてきたが、カルロス・ゴーン社長(当時)率いる日産がグローバルカーを目指したことで、スタイリングも車格も、かつてのスカイラインとは別物になっていった。

   2006年発売の12代目(V36型)、2014年発売の現行13代目(V37型)も、北米など海外ではインフィニティブランドのセダン、クーペ、SUVとして、一定の成果を収めている。しかし、日本国内には、もはやスカイラインを支持するファンらの熱気はない。

   日産もそれを承知のようで、2007年発売の現行GT-Rにはスカイラインの名称を冠せず、「日産GT-R」と、別系統のスポーツカーとして独立させた。リヤのテールランプが丸型2灯であることが、現行GT-Rがハコスカから続くスカイラインの系譜にあることを物語っている。

   現行GT-Rも発売から10年。かつてを知るスカGファンの多くは、14代目のインフィニティ(スカイライン)よりも、2代目の日産GT-Rの行方が気になるところだろう。

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