血中脂質のバランスを整えるEPAとDHA
食事の際、食物繊維を先に食べることで脂質や糖質の吸収を抑えられる。これを「ベジファースト」と呼ぶが、水炊きなどは先にキャベツをたっぷり摂(と)ってから「締め」にご飯やめん類といった炭水化物を食べるので、知らず知らずのうちにベジファーストになっている。焼き鳥で最初にキャベツを食べるのも、同じ効果が期待できる。
もうひとつ、福岡の県民食と呼べる特産の海産物も心疾患予防が期待できる。それが、サバだ。漁港で水揚げされた新鮮なサバを1年通して食べられる土地柄で、焼いたサバをフランスパンで挟んだ「サバサンド」や、サバの刺身をごまだれであえた「ごまサバ」は、福岡県民のソウルフードと言える。
池谷医師「サバは動脈硬化予防に最適と考えられます」
サバに含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)が、血中脂質のバランスを整える。ただし、サバを焼くとEPAとDHAが約10%、揚げると約48%、それぞれ減ってしまうから注意が必要だ。生食が理想的だが、寄生虫がいるので難しい場合も少なくない。
番組が勧めるのが、サバの缶詰だ。製造過程で、缶詰め状態のまま加熱処理しているのでEPAとDHAが外に流れずに缶の中に汁のままに残るからだ。サバ缶を使った料理では、汁も忘れずに使うとよい。