実際の住み心地は...
担当者はまず犯人発見の経緯をこう語った。トイレの照明をLEDに替えることになり、電球を差し込む電源部分も新しくすることにした。4月12日午後に業者が入り、電源部分を替えるためにトイレの天井に穴を開けた。そして天井裏にライトを照らしたところ暗い中に人らしきものを発見した。しかし、なぜか業者がそのことを市に報告したのは翌日朝で、市は驚き警察に通報し駆け付けた警察署員と一緒にトイレの裏を確認したところ、報告通りの男がいた。男は警察に連行され、市は男の持ち物だと思われるものを処分した。男は約50センチ四方の天井にある点検口から出入りしていたと思われるため、点検口を閉鎖した。
「屋根裏部屋」の住み心地だが、担当者はこう説明した。まず、広さの約92平方メートルなのだが、これはトイレの外で雨宿りできるように庇を広く取っているからで、移動できるのは半分くらいなのだという。しかも屋根は三角形になっていて天井の高さは高い所で2メートルあるが、端に行くに従い急に狭くなっていく。床は天井を支える骨組みがありそこにボードが置かれているが、
「ボード部分を歩いてしまうと足が下に抜けてしまいます。骨組みを歩くしかないのですが、楽に歩くことはできないでしょう」
さらに、屋根などに断熱材は使っていないため、夏は直射日光で灼熱となり、冬は隙間風で凍えてしまう、という。トイレの臭いに関しては、週3日清掃を入れているため臭いは無いはずだというのだが、
「ここに住むとすれば非常に過酷な条件ですので、一般の方は無理だと思います」
ということだった。