大分県臼杵(うすき)市内の公園の公衆トイレの屋根裏に、無職の男(54)が3年間も住んでいた。県警臼杵津久見署が市役所からの通報を受け2017年4月13日に建造物侵入容疑で逮捕した。
しかし、その「屋根裏部屋」は、臼杵城跡の風光明媚な公園の中にあり、約92平方メートルと広く、電気ストーブといった生活用品がきれいに整頓されていた、という報道などから4LDKか5LDKの広さだとし「豪邸じゃねえか!」「屋根裏部屋がある大きい家に憧れた」などといった声がネット上で上がっている。
ガスコンロ、ストーブ、衣類、雑誌などが置かれていた
J-CASTニュースが17年4月24日に臼杵津久見署に取材したところ、事件のあらましはこんな具合だった。市役所から通報を受けた警察は13日午前8時44分に臼杵公園にあるトイレに行き、屋根裏で男を発見した。屋根裏にはカセット式ガスコンロ、ストーブ、衣類、雑誌などが置かれ、きれいに整頓されていた。その他には500ミリリットル、2リットルのペットボトルが300本以上あり、その殆どに男の尿と思われるものが入っていた。この男はホームレスだが、小綺麗な身なりをしていた。署に連行しこの日の午後7時58分に建造物侵入容疑で逮捕した。
調べに対し男はそこで約3年前から暮らしていて、その前に暮らしていた別の人物から譲り受けたという。生活費は万引きなど「盗みを働いて得ていた」と供述しているが、証拠はまだ見つかっていないという。署の担当者は、
「私は警察に数十年勤務しているが、公衆トイレの屋根裏で生活していたという今回のような事件は初めてです」
と話していた。
報道では犯人が暮らしていたというトイレの写真が公開され、造りが日本家屋的な立派なものであり、城跡の風光明媚な公園の中にあるということから、羨望の声が上がることになった。
「92平方メートル=広いリビングで部屋が4室くらいの4LDKで1人暮らし」
「子供の頃は屋根裏部屋があるような大きい屋根の家に憧れたなあ・・」
などといったことが掲示板に書き込まれることになった。いったいどんな「屋根裏部屋」だったのか。J-CASTニュースは臼杵市の都市計画課に話を聞いてみた。