航空業界に「トランプの黒い影」 米国便を減便したアノ大手

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「利用者の利益と米国旅行の需要に直接の影響を与えた」

   実際にこの政策は、中東の航空会社に影を落としている。ドバイが拠点のエミレーツ航空は4月19日、米国への直行便を5月から7月にかけて2割減らすと発表した。減便の対象になるのは、エミレーツが乗り入れている米国の12都市のうち5都市。ボストン、ロサンゼルス、シアトル便は1日2便から1便に、1日1便(週7便)だったフォート・ローダーデール(フロリダ州)とオーランド(同)便は週5便になる。エミレーツ航空は声明で、トランプ政権の政策が「利用者の利益と米国旅行の需要に直接の影響を与えた」と説明。具体的な減収額は明らかにしなかったが、「この3か月で予約数が大幅に減少した」とした。ノートPCやiPadが持ち込めなくなることで、特にビジネス客の足が遠ざかったとみられる。

   中東の航空会社は急成長を続けており、米国に乗り入れる路線も増加していたが、米国の航空業界は「中東の航空会社は『オイルマネー』を背景にした政府からの補助金で不当に値段を下げている」などと批判を強めていた(中東の航空会社側は事実関係を否定)。こうした状況で今回のトランプ政権の措置が打ち出された上、この措置は米国の航空会社には適用されないため、一部では「中東の航空会社への『狙い撃ち』だ」という指摘も出ていた。

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