航空業界に「トランプの黒い影」 米国便を減便したアノ大手

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   米国のトランプ大統領が掲げた入国管理政策が、航空業界にも暗い影を落とし始めた。イスラム圏6か国の国民の入国を一時禁止したり、10都市から米国への直行便について、スマートフォンよりも大きい電子機器の客室内持ち込みを禁じる措置を打ち出したりしたためだ。

   この影響で、中東では最大の航空会社が米国便の減便を打ち出した。

  • エミレーツ航空は米国便を2割減便することを発表した
    エミレーツ航空は米国便を2割減便することを発表した
  • エミレーツ航空は米国便を2割減便することを発表した

イスタンブール、ドバイ発も規制対象

   トランプ大統領は、テロ対策としてイスラム圏6か国から入国を規制する大統領令に署名したが、ホノルル連邦地裁などが執行差し止めを命令。トランプ政権は、命令は不当だとして控訴している。こういった状況への「苦肉の策」として2017年3月21日に打ち出したのが「電子機器持ち込み禁止令」。中東と北アフリカ8か国・10都市から米国に向けての直行便について、スマートフォンより大きい電子機器の客室への持ち込みを禁じる、という内容だ。これにともなって、ノートPCや、iPadをはじめとするタブレット端末はチェックイン時に荷物と一緒に預けなければならない。対象になる10都市には、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ国際空港やトルコのイスタンブールにあるアタテュルク国際空港など、乗り継ぎの拠点になっている複数のハブ空港も含まれる。とりわけドバイの16年の国際線利用旅客数は約8365万人で、国際線としては最も利用者が多い。

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