マグロの完全養殖に成功した「近大マグロ」に続けとばかり、琉球大学は学内の研究技術を使った大学ブランドの泡盛とレトルトカレーを2017年5月から売り出す。
2016年に学内で始めた「琉球大学ブランド商品開発支援事業」の第1弾。大学発の技術を基に沖縄県内の企業と連携して開発、学生も企画に加わった。事業を通して地域活性化も狙う。
琉球大学の2017年3月31日付発表資料によると、泡盛とレトルトカレーにはそれぞれ「琉球大学の泡盛」「琉球大学ロマン」と大学の名前を商品に冠した。「琉球大学の泡盛」は農学部が独自に開発した「R217酵母」を用いた。バイオ研究のバイオジェット(沖縄県うるま市)が酵母の特性を解析、石川酒造場(同県西原町)が伝統的な甕(かめ)仕込みで醸造した。さわやかでフルーティーな味という。
スープキーマカレー「琉球大学ロマン」は、農学部と沖縄県本部町の農家が共同開発した春ウコン「琉大CL2号」を使用。抗酸化作用が強い健康成分のクルクミン含有量が、一般的な春ウコンより多いのが特徴という。地元の人気カレー店「あじとや」(同北谷町)のシェフが監修しレトルト商品にした。
学生は、泡盛では酵母の開発やラベルデザインを担当。カレーでは大学ノート風のパッケージのデザインを考え、プロモーションにも携わった。カレーは5月中旬、泡盛は夏に発売する予定。同大では、まず那覇空港や琉球大学の生協店舗で販売、賞品が増えれば東京のアンテナショップに置き、海外展開も視野に入れるという。