普通のPR動画では埋もれる
地方公共団体によるCMというと、多くの場合は地元の特産、名所、アピールポイントを大々的に取り上げるが、それらとは一線を画した内容だ。
この一風変わったCMは4月17日現在、YouTubeで3400回ほど再生されており、ツイッターでは、
「プライド0で可愛い」
「南北線で流れてた川口市のCM思わず笑ってしまった」
「川口市のCMで、白金の4LDKに月のローン3万くらいで住もうって奴も、そいつに川口をすすめる奴もどっちも頭おかしさあって良い」
と、ユニークさに注目する投稿が相次いだ。
川口市広報は、J-CASTニュースの取材に対し、
「川口市の魅力を伝えたいが、他の自治体と同じような内容にすると、埋もれてしまうのではないかと考え、自虐的な内容を織り交ぜることで差別化をはかった。少しずつでも、川口市の知名度を上げていきたい」
と、制作意図を語った。様々な地方によるアピール合戦が行われる中、地元の良さを少しひねった形で表現することで、情報の差別化を行ったという。
CMのメインターゲットは35歳前後の子育て世代で、定住促進を目的としたものだ。動画内では、都会でありながらも自然が多く、保育園の数が増えていることをアピールしている。
また、動画を紹介している公式サイトでは、より若い層向けのパンフレット「イイ。川口」も公開されている。
こちらでは、市内での暮らしをイメージできるよう、文字による説明を減らしながら、画像を多く使用した写真集のような体裁になっている。
CMと同じ35歳前後の子育て世代向けのパンフレット「もっとイイ。川口」も製作中で、近く公開を予定しているという。