痴漢を疑われた男が線路内に侵入する、というトラブルがまた起こったようだ。今回の「舞台」は、通勤ラッシュ時の新宿駅。
JR側は立ち入った男を確認できないまま、姿を消したことを確認して運転を再開させている。
「立ち入った人物の行方は分からない」
JR東日本東京支社によると、騒動は2017年4月17日9時40分ごろ起こった。新宿駅の埼京線ホームにいた乗客が突如線路に降り、数分間、線路内を移動したという。この影響で、新宿駅を発着する山手線、埼京線、中央・総武線、湘南新宿ラインに11分の遅れが出た。
しかし、JR東は結局、その人物を確認や保護はしていないという。運転を再開させた理由について、担当者は
「線路内に人がいないことを確認できたので、11分後(9時51分)、運転を再開した。警察へは通報しておらず、立ち入った人物の行方も分からない」
と明かしている。
被害届を出すのか、との質問には
「それはJRの関知する問題ではない」
と答えた。線路内への人の立ち入りは確認したものの、11分後、線路内から人が消えていることを確認したので運転再開させた、ということらしい。
JR東はJ-CASTニュースの取材に対し、「線路内に立ち入った理由や、走っていたのか、歩いていたのか、という線路内での行動も分からない」と答えたものの、大手メディアは痴漢をとがめられた男が線路に飛び降り逃走した、と報じている。
ちなみに、この男をめぐり、ツイッターには、
「線路内をサラリーマンが笑顔で走り抜けていった」
との「現地報告」が相次ぎ、首都圏の鉄道情報を伝えるツイッターアカウント「とれいんふぉ 首都圏エリア」も
「東海道線は、埼京線内での踏切内安全確認・9:42頃、埼京線内での痴漢をしたとみられる男性が笑顔で線路内を駆け抜けた影響などで、湘南新宿ラインから直通する横浜〜小田原の下り線の一部列車に最大15分程度の遅れがでています」
と伝えた。
実は今回と同様のケースが、3月14日朝のJR池袋駅・埼京線ホームでも起こっている。JR東は当時、線路内に立ち入った男はそのまま板橋方面に走り去ったとJ-CASTニュースの取材に答えている。
各紙報道によると、男は乗車中、痴漢行為を女性からとがめられると、池袋駅で降車後、女性を突き飛ばして線路に飛び降りたという。