5月に迎える「母の日」をとらえてパナソニックが、母になって間もないママたちの「育児と体への負担」について調査を実施した。毎日の育児で子どもを抱っこしたり、おんぶしたり――「ママの体への負担」は「抱っこ」だけで、その仕事量1 か月分で子どもを富士山頂の高さに運べるほどになるという
同社では調査結果から、お母さんが「母の日」に欲しいものは、花束やアクセサリーよりも実は「体の疲れの癒やし」かもしれないと述べている。
「母の日」をとらえてパナソニック調査
調査は、3歳までの長子がいるママ500人を対象に、2017年3月6日~8日の間、インターネットを通じて行われた。
「ママになってからの生活や体の変化」についてきくと、91%が「体全体に負担を感じる」。子どもの目線にあわせた姿勢になったり、床やベッドから抱き上げたりする機会が多く「前かがみの姿勢が増えた」(89%)や「重いものを持つことが増えた」(89%)などが理由だ。
負担を感じる部位を具体的に挙げてもらうと「腰」(89%)「肩」(88%)「背中」(76%)がトップ3だった。
また、1日あたり「子どもを抱っこしている時間」について聞くと「合計20分以上」が45 %にのぼった。「前かがみの姿勢」を「20分以上」している人は67%だった。
「抱っこしながら作業するのが大変」
2歳の子を持つ36歳のママは「家事や買い物のときに歩いてくれず、抱っこしながら作業するのが大変」と弱音を吐露。2歳を筆頭に2人を育てている27歳のママは「下の子がまだ幼く、抱っこをする機会が多いので上の子も甘えて2人抱っこは珍しくない。2人で20キログラム近くあるので色んな部位に負担がかかる」と悲鳴をあげる。
科学技術系雑学サイトを主宰し「世界一受けたい授業」(日本テレビ系)などテレビ番組にも多数出演し、技術者、雑学家、ムダサイエンティストを名乗る平林純さんは、ママたちのこうした仕事を数量化してこう述べる。
「1 日あたり20 分間抱っこしながら、赤ちゃんの体を2 秒に1 回10センチ上下させながらあやす(持ち上げて受け止める)」場合の『仕事量』を比較してみましょう。その場合の仕事量を単純に累積すると、1日分で子どもを120メートル持ち上げる仕事量と同じになります。さらに1 か月続けると『富士山頂まで持ち上げる』仕事量と同程度となります」
赤ちゃんをめぐる「仕事量」を3か月で考えると、ジェット機の飛行高度1万メートルを超えるという。