次の成長ステージに乗せることができるのか
セブン-イレブンは、1970年代にイトーヨーカ堂の取締役だった鈴木敏文氏(セブン&アイ前会長)が、米国で当時約4000店舗を展開していた「セブン-イレブン」のビジネスに着目し、1974年に東京・江東区に「豊洲店」を開店させたのがはじまり。以来、おにぎりなど独自の商品開発やPOS(販売時点情報管理)を導入して独自のビジネスモデルをつくり、日本のコンビニビジネスの基礎を作った。
井阪社長が記者会見した6日は、25年間トップを務めた鈴木前会長が人事や経営をめぐる社内対立の後、退任を表明してからちょうど1年のタイミング。後を受けてトップに就いたのが、国内コンビニ事業のセブン-イレブン・ジャパン社長だった井阪氏だった。
こうした経緯から、セブン-イレブンを語る際にはコンビニ育ての親とも言えるカリスマ経営者、鈴木前会長の光と影が常について回る。井阪社長が独自色を出して国内で頭打ちのコンビニを次の成長ステージに乗せることができるのか、大きな注目を集めている。