「『いばらぎ』じゃなくて、『いばらき』です」 NHK「ひよっこ」セリフに茨城県民が感涙

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「『いばらぎ』じゃなくて、『いばらき』です」

   茨城県を舞台にしたNHK連続テレビ小説「ひよっこ」第11話の劇中セリフに、茨城県民が感涙している。

  • ヒロインの母・美代子を演じる木村佳乃さん(2009年10月撮影)
    ヒロインの母・美代子を演じる木村佳乃さん(2009年10月撮影)
  • ヒロインの母・美代子を演じる木村佳乃さん(2009年10月撮影)

木村佳乃さんの迫真の演技

   2017年4月14日放送の「ひよっこ」第11話では、出稼ぎ先の東京で行方不明となってしまったヒロイン(谷田部みね子(有村架純さん))の父・実(沢村一樹さん)を探しに、妻の美代子(木村佳乃さん)が上京し、宿舎や会社を訪ね歩く。このころ東京では出稼ぎ労働者の失踪が相次いでおり、警察署に捜索願を提出するも粗雑な対応を受ける。

「『いばらぎ』ねえ。『いばらぎ』県、奥『いばらぎ』村か。『いばらぎ』も多いね、出稼ぎが」

という警察官は続けて、出稼ぎ労働者の失踪者は腐るほどおり、発見を期待しないよう助言する。

   ハンカチを握りしめ警察官の話を聞いていた美代子だが、一粒の涙をこぼし、こう訴える。

「『いばらき』です。『いばらぎ』じゃなくて、『いばらき』です。
谷田部実といいます。私は、私は出稼ぎ労働者を一人探してくれと頼んでいるんではありません。ちゃんと名前があります。茨城の奥茨城村で生まれて育った谷田部実という人間を探してくださいとお願いしてます。ちゃんと、ちゃんと名前があります。お願いします。あの人は絶対に自分でいなくなったりするような人ではありません。お願いします。お願いします。探してください。お願いします」

   その迫真の演技は胸に迫るものがあり、視聴者の涙を誘ったようで、とりわけ茨城県民からは、

「いばらぎ じゃなくて 『いばらき』です 号泣」
「こんなに泣ける『いばらき』講座があっただろうか」
「茨城県民を代表してくれた気がした~~」
「すべての茨城県民に見てほしい」
「あぁ...いばら『き』問題をこんな形で出してくるなんて。ふだん笑い話にされることが、心を揺さぶる話になる」

とツイッターに感動の声が相次いでいる。

県民も「いばらき」と発音できない?

   木村さんの名演は県外の人々にも届いており、

「すみません、茨城県民の方々、いばらぎけんだと思っていました」
「これを機に今後は気をつけよう」

など、「いばらき」の普及活動に成功。その一方で、

「でも、茨城(いばらき)の人が発音している『茨城』は『いばらぎ』にしか聞こえない」

といった声も上がっている。

   たしかに、茨城県の訛りはカ行やタ行が濁音化するのが特徴で、本人は「いばらき」と発音しているつもりでも、「いばらぎ」と聞こえてしまうことがある。

   実際、県民のなかには発音に苦悩する人もおり、先月20日放送の「月曜から夜更かし」(日本テレビ系)では、県民が「いばらき」と発音できない様子が放送された。VTRでは「いばらき」と発音しようと、中年から初老の男性3人が

「『いばらに』県」
「『いばらに』ですね。『いばらに』」
「『いばらぎ』だな、『いばらに』どっちだ?『に』にすっか」

と苦戦する様子が映し出され、お茶の間の驚きを誘った。

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