大阪府の松井一郎知事(日本維新の会代表)は2017年4月14日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で会見し、東京都の小池百合子知事が事実上率いる地域政党「都民ファーストの会」について、「本気で取り組めるような人たちが集まっているのか疑問」などと述べ、人材難を指摘した。
維新の会はすでに17年7月の都議会選に向けて独自候補の擁立を進めており、「都民ファースト」と豊洲市場をめぐる対応の違いを争点にしたい考えだ。
豊洲移転を争点に
松井氏は、
「都民ファーストの会の政策において、(日本維新の会傘下の地域政党の)大阪維新の会が大阪で実現してきたことと『かぶっている』ことは理解している」
と政策面の類似点を認める一方で、以下のように、都民ファーストの候補予定者に「難あり」との見方を示した。
「ただ、それを本当に実行・実現できるような組織、人材がそろっているのかと言われれば、(中略)ちょっと本気で取り組めるような人たちが集まっているのかどうかというのは疑問」
都議選の候補予定者をめぐっては、4月5日までに民進党の公認予定者36人のうち7人が離党届を提出し、そのうち4人が都民ファーストの公認を受けている。民進党を支えてきた連合東京も4月7日、都民ファーストとの連携を発表している。
一方、日本維新の会も、3月23日時点で、都議選に6人の候補予定者を公認しており、松井氏は
「一番政策の違うところは、我々は早期に豊洲市場を使うべきだ、築地から豊洲に市場を移転すべきだという政策を掲げている(という点だ)」
とも述べ、政策面でも都民ファーストと差別化したい考えだ。