広島が絶好調である。巨人をたたきのめして12試合で10勝に一番乗り。早くも優勝の可能性が大となった。
広島の巨人3連戦(2017年4月11-13日)での強さは圧巻だった。スコアは9-6、9-5、11-5。この時点で1分けをはさんで10連勝である。
黒田でさえ「こんなに強くなったとは」
「こんなに強くなったとは...」
解説者に転身していた黒田がそう言ったほどの戦いぶりだった。黒田は昨年、広島を優勝に導いたヒーローだったが、離れて見て想像以上の強さに感動したようである。
とりわけ第3戦は圧巻の逆転劇だった。
この試合は8回を終えたところで巨人の5-4。9回表の広島は先頭打者が本塁打を放って同点に追いつくと、四球を足がかりに攻め続け、8番打者の3点ホームランなどで一挙7点。
「巨人の勝ちパターンだったが、そんな中で打撃陣が力を出した」
緒方監督の落ち着いた言葉に自信がうかがえた。対照的に巨人の高橋監督は言葉もなかった。
3連戦を振り返ると、広島は得点29、安打37、本塁打7(巨人は16、26、4)で、1イニングの得点は7、6、4(2度)と大量点(巨人は3点3度)でも圧倒した。投手も広島の先発は5、7、7イニングと役割を果たしたのに対し、巨人は菅野が6回途中までと頑張ったが、あとは3、1回1/3。投打とも力の差がはっきりしていた。