民進党の蓮舫代表が2017年4月13日の定例会見で、「同時期にちぐはぐ感を見せてしまった」と陳謝する一幕があった。4月10日に長島昭久衆院議員が離党届を提出したのに続いて、13日には細野豪志代表代行(衆院議員)が執行部の憲法改正への対応を不満として代表代行の辞表を提出したためだ。
執行部に離反する動きが続出し、蓮舫氏の求心力がさらに低下するのは確実とみられている。次期衆院総選挙に向けて立て直しを急ぎたい考えで、そのひとつとして長島氏の選挙区に「刺客」として蓮舫氏が立候補する可能性も指摘されている。
「そこから先の判断はご本人」と突き放す
蓮舫氏の会見が行われる1時間ほど前の4月13日14時頃、細野氏は野田佳彦幹事長を訪れて辞表を提出し、受理された。記者団の取材に応じた細野氏は、
「私は、立憲主義的な民進党らしい憲法改正案を出すことは、提案型政党としてきわめて重要なことだと考えてきたが、今の民進党の執行体制については、やはり改正について消極的と理解せざるを得ない」
と説明した。細野氏は4月10日(首都圏など)発売の「中央公論」(17年5月号)で、自らの改正試案を披露していた。
蓮舫氏は、細野氏については
「細野さんの私案も、このテーブル(党内の憲法調査会での議論)に載せていただけるようお願いしますということで合意に至っていたので、そこから先の判断はご本人なのではないか」
と突き放した上で、
「同時期にちぐはぐ感を見せてしまったことは、私たちを支援してくださっている方に対して大変申し訳ないと思っている」
と一連の混乱を陳謝した。その後、
「ただ、多くの仲間が一枚岩でしっかりまとまって、今の間違った1強の政治に対してあらがっていこうという考え方は同じだと思っているので、しっかりまとめていきたいと思っている」
とも語った。