「西川はPKに弱い」説
西川はPKに苦い経験がある。16年5月のACL、FCソウルとの試合がPK戦までもつれ込んだ。6対7で敗戦したが、ソウルは1本が枠外に飛んだだけで、西川自身は8本中1本もセーブできなかった。しかも浦和が外した2本のうち、1本は西川がキッカーだった。
日本代表でも、16年9月のW杯アジア最終予選のUAE戦、1対1で迎えた後半9分にUAEにPKが与えられた。西川はタイミングを外され、ゴール中央にシュートを決められた。これが決勝点となって大事な初戦を落とすこととなった。西川は最終予選の前半5試合に先発したが、5失点した。
年明け17年3月の最終予選2連戦では、いずれも川島永嗣が先発に返り咲いた。前半5試合で唯一黒星を喫していたUAE相手に川島はビッグセーブを連発し、続くタイ戦でも後半41分に与えたPKを止めた。重要な最終予選の2試合を無失点で終え、正GKは川島に変わったという印象を多くの人が持った。
それが今回のACL・上海戦の西川の躍動で分からなくなった。17年4月12日付「フットボールゾーン・ウェブ」によると、「西川はPKに弱い」という評価が西川自身の「耳に入ってきていました」という。それでも「そういう声に左右されずに自分のプレーを信じるしかない」と振り回されなかった。