「江戸しぐさ」の参考資料にジョークサイト 東京書籍が「お詫び」、サービスを一時閉鎖

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「不適切なサイトを掲載してしまいました」とお詫び

   こうした過激な内容のジョークサイトを、教員向けデータベースの参考資料として紹介することになった経緯は何なのか。

   東京書籍の広報担当者は、資料となる外部サイトの収集は「外部協力者」に依頼していたと説明。本来ならば、収集した外部サイトは担当部署が確認した上で掲載する予定だったが、そのチェック作業が不十分だったという。

   そのため、広報担当者は取材に対し、

「不適切なサイトを掲載してしまいましたこと、お詫び申し上げます。今後は、外部サイトの内容確認を厳重に行い、教材研究などに利用できるサイトを掲載してまいります」

と謝罪している。すでに掲載されているサイトの再確認作業を行うため、一時的に外部サイトの資料を紹介するサービス自体を閉鎖したことも明かした。

   なお、今回問題となった江戸しぐさとは、NPO法人「江戸しぐさ」が普及活動を行っている思想や習慣のことだ。同法人の主張によれば、江戸時代の商人たちが互いの関係を円滑にするために培った生活の知恵だという。

   2000年代後半から急速に広まりをみせたが、文部科学省が制作した道徳教材にも登場するこの思想をめぐっては、複数の研究者が「歴史的根拠のない創作物ではないか」との指摘をしている。実際、法政大学総長で江戸の文化に詳しい田中優子氏も、15年6月25日放送の「NEWS23」(TBS系)で、

「想像ですよね。つまり空想と言えばいいのでしょうか」

と江戸しぐさの歴史そのものを否定している。

   一方で、同法人の越川禮子理事長は「(江戸しぐさは)口伝で受け継がれてきたもの」だとして、「資料としては残っていない」との見解を示している。

   こうした事情も踏まえ、J-CASTニュースが今回東京書籍側に送付した質問状では、いつから「江戸しぐさ」を道徳教材で扱い始めたのか、なども尋ねていたが、この点に対する回答は一切なかった。

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