核実験強行で「(米国)本土攻撃の懸念が上昇」
だが、「危機説」が完全に「デマ」かどうかは議論がありそうだ。北朝鮮では、4月15日に金日成主席の105回目の誕生日「太陽節」、4月25日に人民軍創建日を迎える。北朝鮮による過去5回の核実験で4月に行われたものはないが、いずれも大きな行事の「節目」に核実験が行われており、今回も強行する可能性がある。韓国の通信社「ニュース1」では、核実験の強行は
「大陸間弾道ミサイル(ICBM)に搭載する『核弾頭の小型化』の時期が遠くないことを誇示することになる」
として、
「(米国)本土攻撃の懸念が上昇し、米国政府の対応を触発させる可能性が高くなる」
と指摘している。
実際に米国も強硬姿勢を崩していない。トランプ大統領は4月11日(米東部時間)、ツイッターに
「北朝鮮は自ら面倒を招こうとしている。中国が協力することを決めるのであれば、それは良いことだ。そうでないならば、彼ら抜きで我々が問題を解決する」
と書き込んだ。スパイサー報道官は同日の記者会見で、ツイートの「問題を解決する」の意味を問われ、
「北朝鮮による行動のいくつかは容認しないということを明確にした」
「全ての選択肢はテーブルの上に置いたままだと思う」
と答え、先制攻撃に含みを残した。