ストレスを軽減に貢献
米国ではイヌより1000万匹も多い約8200万匹のネコが飼育されており、ネコを対象にした研究も盛んのようだ。
08年2月にニューオリンズで開かれた米脳卒中協会で、ミネソタ大学脳卒中研究所(ミネソタ州ミネアポリス)のアドナン・クレシ博士は、10年間にわたり4000人以上を対象にした調査の結果として、ネコを飼っている人は飼っていない人より、心臓の疾患で亡くなる確率が30%低かったと発表して注目を集めた。
調査は30~75歳の米国人4435人が対象。このうち2435人がネコを飼っていた。「ペットがストレスを軽減するのだろう」と博士。イヌでも同じ効果を得られる可能性があるが、この調査では、そのことを調べられるのに十分なイヌの飼い主がいなかったという。
クレシ博士自身も「ニンジャ」と名付けたネコを飼っている。調査結果について「理論的にはあり得ること。だが、割合の高さは予想以上」と述べている。米国では「ネコと飼い主の病気を結びつけるのには無理がある」と、調査結果に否定的な獣医師らもいる。