再配達指定の時間でも不在 「どうせタダ」が招く人手不足

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労働環境の改善は第一義的には「経営者の責任」

   こうした状況の中、宅配業界内部からは「再配達のサービスを有料化すべきだ」との声も上がるほど。ただ、そもそも再配達の無料化は、宅配業者が互いの競争に勝つため自ら持ち出したという経緯もあり、「有料化するなら、消費者にしっかり説明する責任がある」(流通関係者)との声は強い。このため、宅配業者と通販業者が組んで、逆に宅配を1回で受け取ればポイントを付与するといったインセンティブの導入を検討する動きも出ている。

   いずれにせよ、「働き方改革」は社会的な課題。消費者一人一人もドライバーの働き方を自分のこととして、どこまでのサービスを求め、どこまでの負担を甘受するか、考え直す時期に来ているのかもしれない。とはいえ、労働環境の改善は第一義的には経営者の責任。消費者への過剰なサービスを競えばよし、という安易な経営姿勢のツケが回ってきたということか。

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