シリアへの攻撃に踏み切った米国のトランプ政権が、北朝鮮に対しても改めて強硬姿勢を示している。ティラーソン国務長官はシリア攻撃と北朝鮮との関連について聞かれ、「他国の脅威になったりした場合、ある時点で何らかの反応をすることになる」と発言。北朝鮮に対しても何らかの「反応」がある可能性を警告した形だ。
一方の北朝鮮は、「核戦力を強化してきたのは正しかった」と主張。近く6回目の核実験を強行する可能性もあるとみられている。
正恩氏暗殺計画は「承知していない」
ティラーソン国務長官は2017年4月9日(米東部時間)放送のABCテレビのインタビューに答え、
「先週のシリア爆撃というトランプ大統領の判断から、北朝鮮はどういったメッセージを受け取るべきだと思うか」
と問われ、一般論として
「どのような国でも、国際的な慣習や合意に違反したり、義務を果たさなかったり、他国の脅威になったりした場合、ある時点で何らかの反応をすることになる」
と述べた。北朝鮮については
「我々の目的は朝鮮半島の非核化だという点は、これまでも非常にはっきりさせてきた。北朝鮮の体制を変えることは目的ではない」
などとして核兵器開発の中止を改めて求めた。一方で、米国が金正恩党委員長の暗殺計画も検討しているとの報道については、
「そんな計画は承知していない」
と否定した。4月6~7日にフロリダ州で行われた米中首脳会談では、両国首脳が危機感を表明したとも説明した。