乳房が発達し始める時期に発がん物質が細胞にたまる?
ところで、なぜ思春期に野菜をたくさん食べるといいのだろうか。それは乳房が発達し始める年代だからだ。この研究について、同大のウォルター・ウィレット教授は論文の中でこう語っている。
「乳がんは、女性ホルモンのエストロゲンが発症に強く関係しており、食物繊維がエストロゲン値を抑えてくれるのです。乳がんの予防には、若い頃から果物や野菜を食べることが有益であることを証明できました。これまでの研究から、乳房が発達する思春期に、乳房の細胞が発がん性物質と抗発がん性物質双方の影響を受けることがわかっています。だから、高校時代の食事が将来の乳がん発症を抑えるためにとても大切なのです」