世界的に活躍するロックバンド「L'Arc-en-Ciel」(ラルク・アン・シエル)が、東京ドームで行うコンサートで「ステージバック席」のチケットを販売し、ツイッター上で驚きが広がった。
この席は、「何も見えない場所」「映像のご用意もございません」と、コンサート観覧としての条件は決して良くない。それでも、価格が一般の半額以下であるのも手伝ってか、チケットは完売した。
コンサート4日前に販売決定の発表
ラルク・アン・シエルは2017年4月8、9日、バンド結成25周年を記念して東京ドームでコンサートを行う。チケット一般販売は3月18日に開始していたが、4月4日になって公式サイト上で「ステージバック席 急遽販売決定!」との発表がなされた。
発表では「ステージバック席」について、「ステージの裏側の何も見えない場所で、通常販売しない席種となります」との説明がある。さらに「この座席はスクリーンなど映像のご用意もございませんので、あらかじめご了承の上、申込みください」「ステージ、メンバーもまったくご覧いただけません」と明示している。この条件もあってか、価格(税込)は一般販売チケットが1万1000円(税込、以下同)なのに対し、ステージバック席は4500円と半額以下だ。
販売を決めた理由として、「今回、チケット購入希望が殺到した事を受けて、何も見えないけれどもせめてライヴの雰囲気だけでも体感していただきたいという趣旨のもとご用意いたしました」と書かれている。
この「何も見えない席」の販売はツイッター上で「衝撃的!ラルク見えない席て」「わたしならば在宅でいーやってなってしまう」と驚きを持って広がったが、需要は大きかったようだ。
「土日のラルクやっと取れたけど見えない席だ」
「安ければ全然行く」
「ほんとに行きたくてどうしても取れなかったらわたしなら買っちゃうかも」
「ラルクの何も見えない席ほしい」
「SOLD OUT」の表示
実際、4月5日18時に発売したこのチケット、販売を一手に引き受けていたウェブサイト「ローソンチケット」を見ると、6日15時の時点で8、9両日とも「SOLD OUT」の表示が出ていた。
J-CASTニュースは6日昼、ラルク・アン・シエルの所属事務所に、ステージバック席の音響環境や外観、購入希望者は用意した席の何倍程度だったのか、などについて質問状を送付したが、同日19時時点で返信はなかった。
ステージバック席はこれまで、他のミュージシャンでもチケット販売したことがある。アイドルグループ「乃木坂46」は17年2月9日、さいたまスーパーアリーナでの同月20~22日のコンサートにおけるステージバック席の販売を発表。価格は4600円で、通常席の8800円の約半額となっており、「完全なステージ裏の席となります。メンバーやステージ演出はご覧いただくことができません」との注意書きがあった。